加茂「ゆかりー。そっち読み終わったのあるなら貸してくれ」
大江「あ、はい……どーぞ……」
加茂「熱心になに読んでんだ」
大江「りぼんです」
加茂「男子高校生が読む雑誌かよ」
大江「ほっといてください。そういう加茂先輩こそ近代麻雀の愛読者のくせに」
加茂「うちの部って、みんな読むものバラバラなー。だからこそ回し読みできるんだが」
大江「日本に帰ってきてなにが良かったって、マンガがすぐ読めるとこですね」
加茂「……なんか聞いた覚えがあるセリフだな」
大江「三輪先輩とかってなに読んでましたっけ?」
加茂「あいつはヤングユーとかそっち系だ。で、日野ちゃんはボーイズラブの同人が大好き」
大江「きめぇwwwww」
加茂「あ、おまえ、いまの反応を日野ちゃんに聞かれたら退部ものだぞ」
大江「うっ、うそですよ!」
加茂「望月は?」
大江「少年ジャンプとかヤンジャンとかアニマルとかです」
加茂「さすが戦闘民族」
大江「ベルセルクやガンツやハンターが好きって云ってましたからね」
加茂「ああ……わたしはダメだな。休載ばっかりしてるマンガは追いかけるのが苦痛になる」
大江の顔がさっと青ざめた。
「先輩……我々がそれを云ってはいけません。それだけは……」
ほのぼのとめはね……
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日野姉妹5歳、入浴中……
ひろみ「いーち! にー!」
よしみ「……」
ひろみ「よしみん、どうしたの? 入らないの?」
よしみ「ひるまに転んで、すりむいたおヒザがイタくて……」
ひろみ「だいじょうぶだよ、ほらっ」
ざぶーん
よしみ「いでぇぇぇ! ママー、ひろみに殺される!」
ひろみ「大丈夫大丈夫、さいしょシミても、じきに感じなくなってくるから……」
よしみ「……あ、ほんとだ」
ひろみ「ねっ! じゃあ100のつづきだ! さーん! しー! ごー!……」
よしみ「いでっ……いててて! 声と身ぶりがデカすぎて、はげしくお湯が揺れるっつの!」
ほのぼのとめはね……
猛スピードで携帯を打つ女子高校生。
三輪「……このクソやろうが……」
大江「み、三輪先輩……めっちゃ声をかけづらい雰囲気」
三輪「ん? ゆかりちゃん、なんか用?」
大江「三輪先輩、笑顔が恐いっす……あとその携帯をたくさんもってるのはなんですか?」
三輪「ああ、これは自演よ、自演」
大江「じえん?」
三輪「2ちゃんでさ、あるマンガのスレッドがあってさ「てにをはっ!」ていうの」
大江「ああ、そのマンガぼくも好きです」
三輪「そのスレにさ、「ほのぼのてにをは」ってクソSSを連投してるやつがいてさ……」
大江「ははあ」
三輪「そいつがウザくてたまんねーから、そいつの行き先をぜんぶ調べあげてさ……」
大江「そこまでしますか?」
三輪「IDを何度もとっかえながら否定的意見を浴びせてぶっつぶしてやろうと思って」
大江「自作自演ってやつですか」
三輪「そうそう。そのため加茂ちゃんや日野ちゃんや家族から携帯あつめてきた」
大江「そんな嫌いならNGすればイイじゃないですか」
三輪「ばーか、NGしたらヤツの動向を追えないじゃないかよ!」
大江「先輩、矛盾してるっす……」
三輪「とにかくいま忙しいから、用があるんだったらアトにして」
大江「あ、はい、すいませんおジャマして……」
大江(ふー、おっかなかったぁ……)
大江(そのSS書いているの、じつはボクだってこと、墓場までもってった方がよさそうだ……)
ほのぼのとめはね……
文化部はどーでもいいことで言い争う……
加茂「あいのりだろ!」
大江「くりぃむナントカですっ!」
望月「おふたりさん、口からツバとばしすぎですよ」
加茂「おう望月、いいところに来た。おまえはもちろんあいのりだよな」
望月「月曜の夜はスマスマ→あいのりパターンで鉄板ですね」
加茂「なっ! ほらみろ、ゆかり」
大江「そんなのはスイーツ(笑)が見るもんですよ、ちょうど番組のあいだに
スイーツスイーツっていう3分番組があるのがその証拠」
加茂「スイーツのどこが悪いんだよ! おまえも甘いものを食べるだろ」
大江「いっさい食べません」
加茂「すぐわかるウソをつくな! さっきメロンパン食ってたろ」
望月「……話をもどすけど、なんで大江くんは、ナントカが好きなの?」
大江「好きっていうか、出演者の差ですかね」
加茂「くりぃむより、今田やウェンツや久本のほうがおもろくね?」
大江「今田とウェンツは許せます……でもマチャミは……」
望月「マチャミがなによ?」
大江「ぼくダメなんです……学会っぽいのには拒否反応が……」
望月「ちょっと! 学会のどこがダメだっていうのよ!」
大江「えっ……」
加茂「そうだぞ、ゆかり、どこがダメかいってみろ!」
大江「えええっ……!」
ほのぼのとめはね……
文化部はムダ知識をきそいあう……
大江「すっかり春ですね。さて、春の晴れた日に空がぼんやりすることがありますが……」
加茂「うむ」
大江「これは「かすみ」といいます。しかし実はかすみという言葉は昼しか使いません」
加茂「え、そうなの?」
大江「そこで問題です。夜はなんと呼ぶのでしょうか?」
加茂「……むー。なぞなぞというよりクイズじゃないか」
大江「さあ答えて。5,4,3,2……」
加茂「うーん、しけもく?」
大江「島田紳助なら誉めそうな回答ですね」
加茂「くそっ、なぞなぞ合戦のはずだろ! いまのどこがなぞなぞだよ」
大江「わかりましたよ、なぞなぞを出してください」
加茂「いいか、ひひひ、スゴいのいくぞー」
大江「イジワル問題はだめですよ!」
加茂「オーケー墨汁。……さて、ジャイアンが海で漁をしています。なにを獲ってる?」
大江「ジャイアンが……うう〜む……」
加茂「悩め悩め、ひひひ」
大江「イジワルじゃないですよね?」
加茂「そう云ってるだろ!」
大江「部長さん〜、助けてください」
日野は臨書に集中しており、こっちを向こうともしなかった。
日野「あ、ゴメン。わたしなぞなぞとか興味ないから」
大江「こちらの声が聞こえないほど集中するなんて、すごいですね」
日野「それほどでも……というかあなたたちも少しは筆をもったら?」
大江「……あれ?」
日野「……え?」
大江「これ、ひろみ書くのところが、ジャイアン書くになってますけど……」
ほのぼのとめはね……
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