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ほのぼの○○……
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父「おい……」
母「?」
父「なんだ、このメールは……」
母「ちょっと、ひどい! ひとの携帯を勝手に見ないでよ」
父「そういう問題じゃないだろう。だれなんだ、この男は!」
母「怒鳴らないでよ!」
父「この写真……なんでうちのベッドでおまえと寝てるんだよ!」
母「……」
父「この女……っ」
母「やだっ、髪の毛ひっぱらないで!」
父「うるせえ! だれがおまえらを食わせてやってると思ってるんだ!」
母「だって寂しかったのよ!」
父「さびしかっただと……」
母「日本を離れて、あっちこっちの漁港を点々として、月の半分は帰ってこないし……」
父「だからって浮気していいってコトになるかっ!」

子「…………」

母「あっ……いけない……」
父「むこうへ行ってろ! ゆかり!」

どろどろとめはね……
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(はあ〜)
(夏休みだってのに、毎日書道部に通ってるな……)
(合宿に、大会に、篆刻に……)
(一学期中もパフォーマンスやったり、市民大会いったり、ほとんど休みがなかった)
(へたな運動部よりもハードだよ……)
(こんなことでいいんだろうか、ボクの高校生活……?)
(二度とこない15の夏)
(バイト、してみたかった)
(もし運動部なら、バスケをやりたかったな)
(バイクの免許もとってみたいし……)
(バンドを組んで、得意のガクトの唄マネで女の子にキャーキャー云われてみたいし)
(……関係ないけど、ボクの理想の青春って、バではじまるものが多いな……)
(バ……バ……)
(バケーション? 夏だけに)
(望月さんとバケーション。バリで。いいねぇ……)
(バージン。バージンの望月さんとバリでバンバンバカンスで……うへひぇひぇ)

禿山「……というわけだ! 右と左のはなし、よくわかったか!」
大江「はい!」
禿山「おまえはほんとに聞き上手で、かわいい生徒だな!」
大江「ありがとうございます!」

ほのぼのとめはね……

加茂「……はあ」
大江「どうしたんですか、先輩、鏡なんか見つめちゃって……」
加茂「ゆかりよ……どう思う?」
大江「なにがです」
加茂「わたしは客観的に見てかわいいのか?」
大江「だっ!」
加茂「……お、おい、大丈夫か、頭から落ちたぞ」
大江「ハハハ……いすが壊れてたみたいです……」
加茂「トロい奴だな……で、話のつづきだがな、どうなんだ実際? え、ゆかり?」
大江「ハア……まあ、その」
加茂「はっきりいえ!」
大江「はい、かわいいです!」
加茂「……その目はウソだな。おびえてる」
大江(じゃあ、なんていえばいいんだよ……)
加茂「よし、ゆかり、このケーキを食え。ほら、アーン?」
大江「??? ぱく……」
加茂「ゆかりたん、きゃわいいーっ! 杏子キュンキュンしちゃいますぅ〜」
大江「……コーヒーのCMですか」
加茂「どうだ? 萌えか?」
大江「はあ……」

(どうしよう、ほんとうに萌えてしまった……)

加茂「ちっ。これもダメか。やっぱり三輪ちゃんや日野ちゃんにゃ、かなわなねえな」
大江「……」
加茂「だいたい、ゆかりに訊いた私がバカだった。ゆかりは望月命だからな」
大江「か、加茂先輩。よければ、ケーキをもうひとくちだけ……」
加茂「あ? ふざけんなテメー。調子乗ってると、また腕を折って包帯まかせるぞ!」

ほのぼのとめはね……

大江「そっち、焼けてますよ」
加茂「うめー。やっぱりカルビに限るな」
大江「店員さん、生2つ追加お願いします……」
加茂「あとセンマイ刺と、コムタン頼むわ」
大江「……はあ、うまいっす」
加茂「食え食え。たんと食え」
大江「めずらしいですね、加茂先輩がおごってくれるなんて」
加茂「そうだな。ゆかりの高校卒業以来だから……4年ぶりか」
大江「うるう年みたいですね」
加茂「まったく、天皇賞さまさまだな」
大江「実際のところ、いくら勝ったんですか」
加茂「大きな声では云えないがな……ごにょごにょ」
大江「ぶっ!!」
加茂「きったねーな。タン塩もったいねーだろ」
大江「そんなに勝ったんなら、ボクへの借金を少し返してくださいよ!」
加茂「だからこうして炭火で焼いて返しているじゃないかよ」
大江「肉を裏返すんじゃなくて、お金を返してくださいよ」
加茂「まあ待て、これを元手にしてだな……来週のG1でさらに……」
大江「それ死亡フラグですよ」
加茂「うるさいな、だまってビビンバを食え」
大江「……ってゆーか、せめて競艇にしてくださいよ。河合マンガなんだから……」
加茂「なに意味フなこと云ってんだ?」
大江「なんでもないですよ、なんでも……あ、ビール追加で〜」

ほのぼのとめはね……

加茂「ほら、もっと行けよ」
大江「マジっすか? じゃあビール追加で……」
加茂「わたしには上カルビ2人前」
大江「先輩カルビ好きっすね」
加茂「好き、大好き。牛肉のなかでいちばん好きだな〜」
大江「……カルビを牛っとね!……」
加茂「……なんだ、その、うまいこと云ったぞ!みたいな得意げな顔?」
大江「いいえ……べつに」
加茂「さっきからヘンだぞ、ゆかり。飲ませすぎたか」
大江「ぜんぜん行けますよ」
加茂「ゆかりはどの肉が好きなんだ」
大江「そうですねぇ……あ、店員さん、ねぎタンと特選厚切りタンと、豚タンもください」
加茂「タンが好きなのか」
大江「一番好きなのは……モンキーターンですけどね……」
加茂「アホか。猿のタンなんかあるかよ。それにそのニヤニヤ笑いをやめろっての」
大江「こう見えても河合マンガの主人公のひとりですからね……宣伝しないと」
加茂「いかん。本格的に意味フになってきた。酔うとこんなカンジになるのかコイツ……」
大江「望月さんには明け渡しませんよ! 悪いけど!」

ほのぼのとめはね……
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