加茂「あの……ゆかりクンの部屋で待たせてもらってもいいですか?」
祖母「あらそう? どうかしらね、勝手に入れちゃって……」
義之「平気でしょ。友達が来るってんで、けさ念入りに掃除してたみたいだし」
祖母「そうねえ。さすがに本人もぼちぼち帰ってくるでしょうし」
義之「エロ本が隠してあったらオレに渡してくれ、ナハハハっ」
加茂「……」
加茂(はあ、なんつーオヤジだろう……これ以上一緒にいたら手が出るところだったよ)
加茂(ここがゆかりの部屋か……)
加茂(6畳一間、押し入れ、机、本棚。まるでのび太の部屋みたいだな)
加茂(押し入れ開けたらドラえもんが寝てたりして……ううっ、開けてみたい!)
加茂(いや、だめだ、だめだ。泥棒じゃないんだから)
加茂(それにしても、ほんとーに片付いているな)
加茂(なんでゆかりは私が訪れることを知ってたのだろう? 三輪ちゃんが情報を流したのかな)
加茂(早く帰ってこいこい、ゆかりんグー)
加茂(……)
加茂(本棚スゲぇな。英語の本ばっかりだ)
加茂(それに混じって書道の本がいくつか。感心感心)
加茂(うっ、これは……日記か?)
加茂(イヤっ、だめだろう、それはさすがに! その手をはなせ加茂杏子!)
加茂(……アタシのことも書いてあるのかな……)
加茂(ちょっとだけ、ほんの1ページだけだ……うあー、超ドキドキする!)
「○月○日 加茂先輩に1000円貸した。累計4万9000円なり。
○月×日 加茂先輩からビンタされた。耳はやめてほしい。
○月●日 日曜なのに加茂先輩に連れ回された。「相棒」なんてテレビでも観ないのに……」
加茂(ヤバい……心臓がドキドキというより、ズキズキしてきた……)
ほのぼのとめはね……
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