ターパサ「……」
シラット「……」
ターパサ「……若」
シラット「なんだ?」
ターパサ「あれでよかったのですか、さきほどのこと」
シラット「ミッドランドの捕虜を見逃したことか、くどいぞ」
ターパサ「いえ、その件ではなく……」
シラット「鷹の軍門にくだるか、くだらないか、か……」
ターパサ「……」
シラット「まあ貴様の云いたいところはわかる。おれは慎重すぎるのかもしれん」
ターパサ「そのような……」
シラット「が、数少ないバーキラカ一族の長として、いやでも慎重にならざるをえんのだ」
ターパサ「無論です」
シラット「それにラクシャスのコトもある。もし鷹の軍門にくだることによって——」
ターパサ「……」
シラット「かえってラクシャスにバーキラカ一族の実権を握られることがあったら本末転倒」
ターパサ「おっしゃるとおりです」
シラット「いまは時期ではないのだ。まあ焦ることはない。わかったな、えーと……」
ターパサ「……チェンです……」
シラット「わかったな、チェン」
ターパサ「また私たちの区別がつかなくなったのですね、せっかく額に入れ墨までしたのに……」
シラット「……すまんて」
ほのぼのベルセルク……
PR
- HOME -