大江「麻衣ちゃん、5番テーブル下げ膳して! おあと4名さまご案内」
麻衣「はっ、はい」
大江「お父さん、2番さまの冷し天ソバがまだ出てません、お急ぎで!」
親父「あいよっ、お待たせ!」
大江「提供いきます! おあと、たぬき温うどんと親子丼一丁!」
麻衣「大江くん、英語のお客さん来ちゃった、お願い……」
大江「了解、じゃあレジかわってくれる……キャナイ・ヘルプユー?」
大江「ありがとうございました〜……」
麻衣「よしっ、ランチタイム終了っと! お父さん、のれん下げるよー」
親父「おう、おつかれ! きょうのピークはスゴかったな。売上新記録かもしれん」
大江「疲れましたね……」
親父「大江くんの接客は、バイト二日目とは思えんな。ほんとは経験あんじゃないの?」
大江「いいえ……でも、母が昔ウェイトレスやってたそうです」
麻衣「スイッチ入るとヒトが変わるよね。こっちはてんてこまいだったよ」
大江「麻衣ちゃんだけに……はは」
麻衣「……」
大江「……」
麻衣「そ、そういえば、いつのまにか私のことチャンづけで呼んでたね」
大江「えっ! ああホントだ……ごめんなさい」
麻衣「なんで謝るの? 呼びやすいんだから麻衣ちゃんでイイよ」
親父「そうだな。「宮田さん」だと、オレや母さんが呼ばれてるのかと思うしな」
大江「はは、わかりました……じゃあよかったら、ボクのこともチャンづけでどうぞ」
麻衣「大江くんって、したの名前なんだっけ?」
大江(ガーン、覚えてなかったのか)「ゆかりですけど……」
親父「ゆかり? がはははー。女の子みたいな名前だな!」
麻衣「ゆかりちゃんかあ……やっぱり大江くんのほうが呼びやすくね?」
大江「うう、お好きにどうぞ……」
親父「あとな、大江くん、オレのことお父さんって呼ぶのはやめてくれ。まだ早いぞ」
大江「あ、ハイ、気をつけます……」
ほのぼのとめはね……
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