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ほのぼの○○……
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宮田麻衣はくったくなく笑った。

宮田「いちおう花火も見れたし、ゆかたも披露できたし、今年はコレで十分じゃね?」
大江「でも、まだ大会がはじまったばかりなのに」
望月「そうよ、私のコトなんか気にせず、大江くんともっと一緒にすごしたら……」
宮田「アハハ。それができたら願ったりだけど、花火の日は毎年のことだからさー」
望月「あッ……おそば屋さん?」
宮田「そうそう。最後のナイアガラが終わったら、客がどーっと商店街に押し寄せてくるから」
大江「あー、そっか、なるほど……」
宮田「大晦日の年越し蕎麦とならんで、これは宮田庵の一大イベントだから、アハハ」
望月「たいへんね……」
宮田「というワケで、大江くんのコト、あとは任せたから、望月さん」
望月「えーッ、もう?」
宮田「バイバイキーン……」

大江「行っちゃった……」
望月「あれッ、森三中……じゃなくて先輩たちの姿までない!」
大江「ホントだ、はぐれちゃったんだ」
望月「……っていうか、いつまで私の腕をつかんでいるのよッ」
大江「あっ、あっ、ごめん」
望月「おばあさまの縫ってくれた浴衣じゃなかったら、一本背負いかましてるトコだから」
大江「そうだ……浴衣で思い出した」
望月「ごまかすつもり? ……なに思い出したの」
大江「この浴衣、なんか見た覚えがあるなーと思ったら、お母さんだ……」
望月「え……」
大江「小さいとき、一度だけお母さんと一緒に花火を見た記憶があって、そのときの浴衣がこれだった」
望月「……」
大江「そのときも、いまみたいに袖をギューっとつかんでいたっけ、はは……」
望月「帯をギューじゃなくて?」
大江「帯じゃなくて……」
望月「……」
大江「……」
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望月「えーと、これ以上はぐれてしまうのもアレだし……」
大江「ん?」
望月「袖をつまむぐらいなら気にしないよ」
大江「……イイの? 投げない?」
望月「云っておくけど、大江くんを迷子にしないためだからね!」
大江「フラフラしてたらカツアゲされそう? ぼくそんなに頼りないかなァ……」

ド・ドーン!
ぱらぱら……

麻衣「ただいまー」
店主「おかえり、早いな」
麻衣「人出ヤバいんだもん、疲れるまえに帰ってきちゃった」
店主「そんなスゴイか。今年も大忙しになりそうだな」
麻衣「あーあ、そば屋の娘なんか生まれるんじゃなかった……」
店主「そういえば大江くんを探しにいったんじゃなかったのか? ホールの人手が足りないからって」
麻衣「あんなに人がいたら、見つかるわけないじゃーん」
店主「そりゃそうだ」
麻衣「それに、こんな日にバイトを頼んだら悪いよ、やっぱり……」

 「こんばんわー」「やってますかー?」

店主「おわっ、まだ花火やってるのに、もう客が来たみたいだぞ」
麻衣「えーっ? まだ浴衣なのに……」

麻衣「いらっしゃいませ……って、アレレ?」
日野「こんばんわ、宮田さん」
三輪「こちらでバイトを探してるって聞きつけたので、うかがいました〜」
加茂「ゆかた美女の店員が四人も揃ったら、大繁盛まちがいなしだろ!」
麻衣「え、え、えええ〜!」

ほのぼのとめはね……

ガルマ「シャア! 来てくれ、シャア!」
シャア「……なんだ」
ガルマ「ネクタイが変なんだ、うまく結べない……」
シャア「まったく、いつになったらひとりでできるようになるんだ……ほらよ」
ガルマ「す、すまない」
シャア「キシリアどのに笑われるぞ」

ガルマ「シャア! 来てくれ、シャア!」
シャア「はいはい」
ガルマ「この方程式が変なんだ。どうしても解けないんだ」
シャア「……ここだな。xのまえは、プラスじゃなくてマイナスだろう」
ガルマ「あッ、そうか!」
シャア「どうでもいいけど、もうベッドで寝れば?」
ガルマ「ダメだ! ザビ家の男たるもの、こんな問題集程度で根をあげるわけには……」
シャア「夜中の三時に起こされる身にもなってくれよ」

ガルマ「シャア! 来てくれ、シャア!」
シャア「なんだよ……シャワーがぶっこわれたか?」
ガルマ「シャワーは大丈夫だ。それよりセッケンが切れた。君のを借りてかまわないか?」
シャア「勝手に使えば……」
ガルマ「ありがとう! ……アハッ、これ、シャアと同じ匂いがするな!」
シャア「……」

シャア「ねえ、ムラタくん、戻ってきてくれないか」
ムラタ「ボクもシャアさんとルームメイトでいたかったけど……やっぱりムリだよ……」
ガルマ「——シャア! 来てくれ、シャア!」
ムラタ「……呼んでるよ」
シャア「はあ……疲れる……」

ほのぼのオリジン……

ドズル「おおう。姉貴。なんだか怖い顔をしているが?」
キシリア「ドズル、この莫迦ものッ! 私とともに来い。ギレン総統がお呼びだ」

ドズル(ぎくッ)

キシリ「よくもまあ、ザビ家の顔に泥を塗ってくれたものだ……破廉恥にも程がある」
ドズル「ううッ、やはりあの週刊誌の記事か」
キシリ「あきれた校長、士官候補生の教え子を妊娠さす……やれやれまったく」
ドズル「ちゃんと報告して、正式に婚姻するつもりだったのだ。順序が前後しちゃったけど……」
キシリ「申し開きは、父上やギレン兄のまえでするがよい」
ドズル「くそッ、なんで怒られないといけないンだ……むしろ慶事ではないのか」
キシリ「時期が悪い。連邦との開戦がまじかなのに、中将がうかれてる場合か」
ドズル「まあ、それはそうだが……」
キシリ「それに、これ以上ザビ家の家督の継承権者が増えるのを喜ばぬ人間がいる」
ドズル「……それは姉貴のことではないのか」
キシリ「フフン……ギレン兄だって同様だし、もしかしたらガルマもそうかもしれぬぞ」
ドズル「やめてくれ、キシリア姉」
キシリ「ドズル、もしやおぬしも、我々兄姉を出し抜こうと考えての行動ではないのか?」
ドズル「言い過ぎだぞ! それ以上、虚言を吐くならたとえ姉貴といえども……」
キシリ「そのような甘い考えで、ザビ家の男がつとまると思うか。ともかく、私はギレン総統を好かぬ」
ドズル「またそんなコトをいう……少しは仲良くすればイイのに、昔みたく」
キシリ「ザビ家は呪われた一族なのだ、ダイクンが倒れたあの日からな……さぁ、ついたぞ」

ギレン「来たな、ドズル」
ドズル「ぎ、ギレン兄ぃ……」
ギレン「なにはともあれ、おめでとう! ゼナとかいう娘には最高の医師団を送っといたぞ」
ドズル「え?」
ギレン「いやあ、めでたいなぁ。おれもついに伯父さんと呼ばれる歳になったンだなあ」
ドズル「……ああ、ああ、そうだな」
ギレン「男かなあ、女かなあ。男の子だったら名前に濁音を入れ忘れるなよ!」
ドズル「おおッ、それでこそだ、ギレン兄!」

キシリ(これだからザビ家の男どもは……見かけによらず人がイイ……)

ほのぼのオリジン……

 ガンツ部屋を出た西くん。

(ちッ……)
(なんで誰も追いかけてこないンだよ……)
(せっかく意味深なヒントをばらまいてやったのに)
(桜井あたりが『西くん、きみの家でもっと教えてほしいな!』ってならないか普通)
(レイカでてこい、でてこい、でてこい……)
(この際、稲葉でも鈴木でもイイや)
(……ちッ、こねェ……)

 ガチャ。

パンダ「……」

ほのぼのガンツ……

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