加茂「あー、終わった終わった……」
大江「どうしたんですか先輩、ぐったりしちゃって」
加茂「進路相談だよ。めんどくせぇ。なーんも考えてないっつーの」
大江(すこしは考えればいいのに……)
加茂「ゆかりは進路どうするつもりだ? まだ一年だから考えてないか」
大江「そうですねえ。獣医学部にいきたいと思ってますけど」
加茂「エー! 意外! なんでまた?」
大江「ムツゴロウさんが大好きで……獣医になるというより、研究家になりたいんですよ」
加茂「ああ、たしかに研究家タイプかもしれんな」
大江「ワホリアン・ハスキー犬の研究に一生をささげたい!」
加茂「ワホリアンって、もしかして望月が飼っているアノ珍獣か」
大江「カナダのプリンスエドワード島原産なんですよ」
加茂「あっ、おまえが帰国前に住んでいたトコ」
大江「そうです。なんだか、不思議な縁みたいなものをあの犬には感じるんですよね……」
加茂「とかなんとかいって、望月への下心アリアリなんじゃねーの?」
大江「ゴホン! それはともかく、やっぱり北国育ちですから、北海道大学なんかいいなあ……」
加茂「北海道か……じゃあいまからジンギスカンとウニイクラ丼を予約しとくわ」
大江「いやだ、といっても押しかけてくるんですよね、きっと……」
加茂「のみこみが良くてよろしい」
望月「……おふたりさん、なんの話ですか?」
加茂「おー、望月。おまえは高校卒業後のこと考えてるの?」
望月「進路ですか? もう立体大の柔道部に内定してます」
加茂「スカウトはやっ!!!」
望月「あこがれの来留間センパイや金メダリスト粉川サンの後輩ですよ! ……大江くんは?」
大江「ぼく早稲田!」
加茂「!?」
大江「やっぱり東京が一番だよね。大都会でクールなキャンパスライフを送るのさっ」
加茂(さてどうやってツッコムべきか……)
ほのぼのとめはね……
PR
- HOME -