プルルル……
勅使「はい?……もしもし……」
勅使「なんだ、おまえかよ。寝てたに決まってるだろ……こんな夜中になんだよ」
勅使「はあ? 声が聞きたくなったって?」
勅使「そんだけの用で電話してくるか、ふつー? いま1時だぞ」
勅使「……ちょ、泣くなよ……」
勅使「うん、うん……はいはい」
勅使「ふたりの関係って、いまさら訊かれてもなあ……」
勅使「……まあ、書道部の部員同士、としか云えんよな」
勅使「だから泣くなっての」
勅使「……うんうん、わかったわかった」
勅使「それはだから認識の違いってヤツだろ」
勅使「だーかーらー、花火の時みんなから離れてキスしたぐらいで、恋人にはならないっての」
勅使「あっそ。ふーん。いいよべつに。部員一人ぐらい減っても……」
勅使「分をわきまえろっていうの」
勅使「おれみたいなイケメンが、おまえみたいな書道オタク女とつりあうわけねーだろ」
勅使「おれは学校の女子全体の共有財産みたいなもんだからさあ……」
勅使「そうそう、わかればいいのよ、わかれば」
勅使「いい子にしてたら、またかわいがってやるからさ」
勅使「うんうん……わかったから、今夜のところはもう寝ろよ」
勅使「はいはい……えー? 例のアレをやれって? やったら寝ろよ」
勅使「ラーメンつけめん、ぼくイケメン。はい、おやすみー」
勅使「……ふー、めんどい……」
笠置「……もう、うるさいわねー。こんどはだれを泣かしたのよ?」
勅使「あ、ごめん、起こしちゃった?」
笠置「おイタもほどほどにしとかないと、いつか刺されるわよ」
勅使「大丈夫。気は強そうにみえても、意外と臆病だから……あの日野よしみという女は」
笠置「なぁんだ彼女だったの……とりあえず明日100枚書き取りの罰ね……」
ほのぼのとめはね……
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